リハビリテーション科
(写真説明:リハビリ室は最上階の7階にあり、絶景を見渡せます)
ご挨拶
信楽園病院にリハビリテーション科が開設されたのは、1967年(昭和42年)のことです。今から50年近くも前のことで、県内でも歴史ある経験豊かなリハビリテーション科であると自負しております。患者さんが最大限に回復され、自分らしく活き活きと生活し、さらに社会活動、復職・復学、就労・就学などの希望を実現していかれるように、患者さんの心に寄り添って応援し続けて参ります。信楽園病院リハビリテーション科の特徴
継続的なリハビリ
急性期から在宅生活まで、地域で安心して暮らせるようお手伝いいたします。早期リハビリ
発症とほぼ同時にリハビリを開始。365日体制で早期からリハビリを提供いたします。チームリハビリ
多くの診療科の医師(神経内科・脳神経外科・リハビリテーション科・内科・整形外科・外科・歯科・口腔外科など)、看護師、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、歯科衛生士など関連職種との素晴らしいチームワークで質の高いリハビリを提供いたします。対象疾患
脳神経疾患 | 脳梗塞 脳出血 くも膜下出血 脳動脈瘤破裂 急性・慢性硬膜下出血 脳挫傷 もやもや病 脳腫瘍 脳炎 低酸素脳症 脳性麻痺 ビンスワンガー病など |
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神経筋疾患 | 脊髄小脳変性症 パーキンソン病 びまん性レビー小体病 進行性核上性麻痺 多系統萎縮症 筋萎縮性側索硬化症 多発性硬化症 重症筋無力症 筋ジストロフィー 筋緊張性ジストロフィー ギラン・バレー症候群 多発性神経炎 顔面神経麻痺など |
脊椎脊髄疾患 | 脊髄損傷 髄膜炎 脳脊髄炎 脊椎炎 圧迫骨折 頸椎症 脊髄症など |
骨関節疾患 | 変形性関節症(膝・股・脊髄等) 各種骨折 脊柱管狭窄症 腱板断裂 手根管症候群 肩関節周囲炎 下肢挫傷 各種腰痛症 リウマチ 脊椎関節炎 切断 脊椎椎間板ヘルニアなど |
循環器疾患 | 心筋梗塞 狭心症などの虚血性疾患 慢性心不全 閉塞性動脈硬化症など |
呼吸器疾患 | COPD、喘息、肺結核後遺症、気管支拡張症、間質性肺炎、各種肺炎症状など |
がん | 消化器のがん、乳がん、緩和ケア、その他 |
主な疾患・障害に対するリハビリ
前述疾患により生じた麻痺(運動障害)・知覚障害・失調・筋力低下・可動域低下・失語症・嚥下障害・認知機能障害等、種々の障害に対し、リハビリテーションを行います。脳血管障害の患者さんに
思いも寄らない突然の発症に、患者さんはもちろんのこと、ご家族の皆様も驚かれたことと思います。当院では発症とほぼ同時に、365日体制のもとで早期リハビリを開始します。脳卒中ガイドラインで推奨されたアプローチを積極的に取り入れ、様々な手技を用いて効果的なリハビリを行います。神経筋疾患の患者さんに
神経筋疾患は、その機能回復・維持のために、内科的治療とともにリハビリテーションが有効です。 当院では、病気の特徴や症状に合わせて身体機能の維持・向上、日常生活動作の改善に向けたリハビリを行い、環境調整や福祉用具の選定、コミュニケーション手段の維持確立、嚥下の評価や訓練などを実施しています。入院から在宅まで、継続的な援助をさせていただきます。骨関節疾患の患者さんに
整形疾患リハビリの対象となるのは、脊椎疾患や腰痛・下肢人工関節術後・肩関節周囲炎・腱板損傷・筋関節痛などです。患者さんおひとりおひとりの症状に合わせ、運療療法・マッサージ・温熱療法などを行います。また、医師の指示に基づいて、補装具やコルセット、サポーターの処方、杖や福祉用具、住宅改修などの相談もお受けしております。脳血管障害後遺症や人工透析に合併する整形疾患のリハビリも多く、他部門と連携しながら継続的にサポートさせていただいております。失語症の患者さんに
大脳の言語中枢に損傷を受けると、聴く・話す・読む・書く・計算といった言語機能が障害されます。このような障害を持つ患者さんに、コミュニケーション能力の改善を目的とした訓練を行います。また、コミュニケーション方法について、ご家族へのアドバイスや代償手段の検討、社会復帰に向けた援助も行っています。運動障害性構音障害の患者さんに
口唇や舌などの発声発語器官の麻痺などのため、発音が不明瞭になったり声が出しにくくなったりすることがあります。そのような患者様に対し、発声発語器官の運動訓練や呼吸・発声訓練・発音訓練などを行っています。また、発話が困難な患者様にはコミュニケーションの代償的方法についても検討を行います。高次脳機能障害の患者さんに
高次脳機能障害には、意欲や注意・記憶・行動・感情・遂行機能など様々な障害があります。そのような患者さんにはまず評価を行い、それぞれの症状に合わせた適切な訓練や社会復帰に向けた援助などを行います。また、高次脳機能障害についてご家族に理解していただき、ご家族が患者さんを支援していけるような体制作りをお手伝いします。摂食・嚥下障害の患者さんに
さまざまな原因のため、食べられない、うまく飲み込めない、むせるといった嚥下障害が起こります。そうした患者様に対し、まず評価を行い、その後、間接訓練(筋力を強化する体操・嚥下反射促進のためのアイスマッサージなど)や直接訓練(実際に食物や水分を用いた咀嚼・飲み込みの訓練)を行っています。必要に応じて嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査を行い、患者様に適した食形態や食べる姿勢などを検討します。安全にお食事を楽しむことが出来るよう、他職種と連携しながら訓練を進めていきます。循環器疾患の患者さんに
心疾患を有した患者さんに対して、急性期から維持期まで継続した包括的な支援を行っています。他職種連携による運動療法・生活指導・栄養指導・服薬指導等により身体的脱調節の改善、再発予防、生活の質の向上を目指して診療を行っています。呼吸器疾患の患者さんに
代表疾患の一つCOPDはタバコなど有害物質の長期吸入により肺にダメージを受け、日常で息切れを起こしたり、痰や咳で悩まされる進行性の病変です。病期が進行し、重症化してから治療を開始される傾向ですが、早い段階で残された肺の機能や呼吸筋を使い、上下肢の筋力訓練をするなど呼吸困難を改善するための呼吸リハビリテーションを行うことが重要となります。当院では早期の適切なオーダーメイドの治療を進めていくことで、健康な方と変わらない日常生活の質を維持していくことをお手伝いします。がん患者さんに
がんのリハビリテーションは、大きく分けて、予防期・回復期・維持期・緩和期の4期に分類され、それぞれの病期に合わせて、機能障害の予防、手術後の筋力低下や歩行能力障害に対する最大限の機能回復、動作方法の指導、家屋評価のための自宅訪問などを行います。身体的・精神的・社会的により質の高い生活を送れるよう、さまざまなお手伝いをさせていただきます。部門紹介
理学療法(PT)部門
病気や事故により身体障害を示した方々に対して、神経生理学的アプローチを中心に様々な手技を駆使し、運動機能が最大限に回復し、より良い生活を送れるように援助いたします。
作業療法(OT)部門
身体障害や高次脳機能障害により生活動作に支障を来した方々に対して、様々な作業活動を用いて訓練を行い、生活の質が向上するように援助いたします。
言語聴覚療法(ST)部門
失語症・記憶障害をはじめとする高次脳機能障害、運動障害性構音障害等を示す方々に、より豊かなコミュニケーションがとれるよう援助いたします。また、嚥下障害の患者さんには、安全に食事が出来るようにお手伝いいたします。
国家資格・関連資格
国家資格 | 人数 |
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理学療法士 | 14名 |
作業療法士 | 8名 |
言語聴覚士 | 6名 |
うち、関連資格所有者数
・ | 介護支援専門員 | 3名 |
・ | 福祉住環境コーディネーター | 7名 |
・ | 呼吸療法認定士 | 3名 |
・ | 心臓リハビリテーション指導士 | 2名 |
・ | 認知症専門士 | 2名 |
・ | そのほか各種認定コース | |
〔平成30年6月 現在〕 |