人工透析のご案内
人工透析のご案内
信楽園病院では、毎週月曜日から土曜日に透析治療を行っています。昼透析(穿刺開始時刻:9:15)と夜透析(穿刺開始時刻:16:30)の1日2クール制になっています。
当院で行う主な透析治療について
血液透析 Hemodialysis(HD)
前腕部に2本の留置針を挿入し、血液内の老廃物と過剰水分の除去などを行います。残腎機能にもよりますが、基本的に週3回(月・水・金または火・木・土)の通院が必要です。毎分100~250mlという大きな血液流量を得るため、維持透析患者さんでは動脈と静脈を体表近くで吻合させた内シャントを作成し、ここに留置する針を穿刺します。シャントのない患者さんや緊急時には透析専用の管を右内頸静脈または鼡径静脈に挿入して血液透析を行います。最も一般的な治療方法で、1回の治療に要する時間は、個人によって異なりますが概ね3~5時間となります。
血液濾過法 Hemofiltration(HF)
この治療は、通常の血液透析法では血圧の維持が不可能な患者さん、いわゆる透析困難症の患者さんに用います。また不均衡症候群を起こしやすい患者さん、眼圧の高い患者さん、脳圧の高い患者さんにも適用されます。治療方法は、血液濾過器で体液を濾過し、除去する方法です。透析液を使用せず、電解質組成を調整するために補充液を注入します。補充液は、濾過量に相当する量(12~20L/回程度) が必要です。除水量は、濾過量と補充液量との差で設定します。このように補充液を用いるため、血液透析時のような急激な血漿浸透圧変化が生じにくく、安定した循環動態を得やすくなります。
血液透析濾過法 Hemodiafiltration (HDF)
血液透析と血液濾過を同時に行う方法です。透析液を流しながら濾過を行い、補充液を注入します。血液透析と血液濾過の長所を兼ね備えた治療法で、血液透析と比べると体にたまった大きな物質の除去に優れ、血液濾過と比べると小さな老廃物の除去に優れています。
血液透析濾過法 Online Hemodiafiltration (OHDF)
血液透析濾過法の中には、清浄化した透析液を補充液の代わりに注入するオンラインHDFもあります。透析液を補充液の代わりに使用することで、大量の濾過を行うことができ、より多くの老廃物を取り除くことが可能です。
持続携行式腹膜透析 Continuous Ambulatony Peritoneal Dialysis(CAPD)
この治療法は、おなかの中の内臓等を包んでいる腹膜を使って血液をきれいにする治療法です。おなかの中に透析液を入れ、(1回1L~2L)4~6時間貯留した後、透析液を排液し、また新しい液を注入します。(バッグ交換)
この過程を、1日4~6回行います。おなかの中に透析液を入れると、腹膜を使って、おなかの血管の血液と透析液の間で拡散により、老廃物が除去されます。また、透析液と血液との圧力の差(浸透圧差)により、水分が除去されます。自動腹膜灌流装置(APD)という機械を使って夜寝ている時にバック交換を行い、日中の交換を少なくする方法もあります。透析液を出し入れするために、カテーテルという管を使います。これはおなかの中の空間(腹腔)と体の外とを交通させる管です。常におなかの中に入れておくため、カテーテル埋め込み手術が必要です。(拡散とは血液の濃度の高い物質が、濃度の低い透析液側に、膜を通って移動することです。)
血漿交換療法 Plasma Exchange(PE)
この治療法は、患者さんの血漿中の有毒成分や多量の抗体などを、血漿を交換して除去する治療法のことを言います。この治療が適用される主な疾患は、「劇症肝炎」、「薬物中毒」、「重症筋無力症」、「ギラン・バレー症候群」、「家族性高コレステロール血症」、「多発性骨髄腫」などがあります。血漿交換療法には、単純血漿交換、二重濾過血漿交換、血漿吸着療法の3つの療法があります。
その他
当院では上記治療法のほかにも、LDL吸着療法、持続緩除式透析濾過(CHDF)、白血球除去療法(LCAP、GCAP)、エンドトキシン吸着など透析治療全般に対応が可能です。
血液浄化療法室の概要
【令和2年6月現在】
ベッド数 | 150床(うち個室 2室) | |
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設備 | 多人数用透析供給装置 | 6台 |
A剤溶解装置 | 4台 | |
B剤溶解装置 | 6台 | |
RO装置 | 2台 | |
透析用監視装置 | 156台 |
タイムスケジュール
患者さんの更衣室
体重測定
治療室
お支払いについて
ご請求について
請求書は毎月、月末に締め切り、翌月10日頃に血液浄化療法室スタッフが各ベッドサイドまでお届けいたします。お支払いは、総合受付(平日8:30~17:15)でお願いいたします。
お振込、クレジットカードのご利用について
銀行または郵便局からのお振込もできます。希望される方は1階総合受付までお申し出ください。また、クレジットカードもご利用いただけます。ただし、土曜、祝祭日はご利用できません。
請求書に関するお問い合わせは、医事係までお尋ねください。何らかの事情によりお支払いが難しい場合には、事前に医事係までお知らせください。
詳しくは、お支払いのページをご覧ください。個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の発行について
当院では医療の透明化や患者様への情報提供を積極的に推進していく観点から、平成27年7月1日より、領収証の発行の際に、個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書を無料で発行することと致しました。
また、公費負担医療の受給者等で医療費の自己負担のない方についても同様に明細書を無料で発行致します。
明細書には、使用した薬剤の名称や行われた検査の名称が記載されるものですので、その点、ご理解いただき、ご家族の方が代理で会計を行う場合のその代理の方への発行も含めて、明細書の発行を希望されない方は、会計窓口にその旨お申し出ください。